教育訓練支援給付金について解説!45歳未満の離職者を対象に支援!
失業したことで、仕事を探している求職者の中には就職しやすいように、また安定的に職に就いていられるように、専門実践教育訓練を受講して専門資格の取得を目指す人がいます。
そんな人たちを支援するためにあるのが、雇用保険から支給される「教育訓練支援給付金」です。
つまり、失業給付金を受けられない代わりに、専門実践教育訓練給付金+教育訓練支援給付金を受給できることになります。
教育訓練支援給付金とは?
教育訓練支援給付金は「専門実践教育訓練給付金」の受給条件を満たしている人の内、受講開始時に45歳未満で離職しているなど、一定の条件を満たす場合に訓練の受講を援助するため、雇用保険の基本手当日額の約80%に相当する額が支給されます。
なお、教育訓練支援給付金の支給は平成33年度(34年3月)までの暫定措置になっています。
専門実践教育訓練給付金の説明
専門実践教育訓練給付金は専門的・実践的な訓練を受講する人に対し、受講費用(入学金や受講料など)の一部が支給されるものです。
さらに、訓練の受講を修了・資格取得後、1年以内に就職できた場合は、20%を上乗せされた給付金が支給されます。
なお、専門実践教育訓練を受講する前に必ず、専門の研修を受けた訓練対応キャリアコンサルタントによる訓練前キャリアコンサルティングを受けることが必要です。
専門実践教育訓練給付金対象の教育訓練
以下などの厚生労働大臣が指定する資格取得のための教育訓練が対象になります。
看護師、美容師、保育士などの他、商業実務、工業関係、情報処理、デザイン、土木・建築、ビジネスMOTなど、様々な資格が指定されています。
専門実践教育訓練給付金の受給資格者
雇用保険の被保険者であった人の内、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、且つ雇用保険の被保険者等として雇用された期間が3年以上(初めて教育訓練給付金の支給を受けようとする人は2年以上)あること。
教育訓練支援給付金の支給対象者とは?
専門実践教育訓練給付の受給資格者の内、さらに以下の条件をすべて満たす人が対象です。
- 専門実践教育訓練を修了する見込みがあること
- 専門実践教育訓練の受講開始時に45歳未満であること
- 受講する専門実践教育訓練が通信制または夜間制ではないこと
- 受給資格確認時において離職していること。また、その後短期雇用特例被保険者または日雇労働被保険者になっていないこと
- 会社役員、自治体の長に就任していないこと
- 教育訓練給付金を受けたことがないこと(平成26年10月1日以前に受けたことがある場合は例外が有り)
- 専門実践教育訓練の受講開始日が平成34年3月31日以前であること
教育訓練支援給付金の支給額
教育訓練支援給付金の日額は原則として、失業給付の基本手当日額に相当する額の80%です。
基本手当日額は原則として、離職する直前の6ヶ月間に支払われた賃金の合計金額を180で割った金額の80~45%に設定されています。
教育訓練支援給付金の支給期間
専門実践教育訓練を修了する見込みをもって受講している間は、教育訓練を修了するまで給付を受けることができます。
なお、教育訓練支援給付金は失業手当をもらえない人の生活支援金という意図もあるため、基本手当の給付を受けている人は支給されません。
また、離職してからハローワークに失業手当の手続きをしていない場合、失業手当を実際に受給していませんが、受給できる資格があるため、教育訓練支援給付金の支給対象から外れます。
失業保険は支給されるまでに多少時間がかかることから、貰わない人が多くいます。
カードローン審査などに失業中で申込して、審査担当者から、失業保険のことを教えてもらう人もいるほどです。
会社は退職する人に対して必要最低限の説明しかしない傾向があります。
失業保険については会社の総務や経理担当にしっかりと聞くようにしましょう。
教育訓練支援給付金の受給条件は?
教育訓練支援給付金を受けるには原則として、2ヶ月に1回の教育訓練支援給付金の認定日に失業の認定を受けなければならず、欠席をした日は教育訓練支援給付金は支給されません。
また、専門実践教育訓練への2ヶ月間の出席率が8割未満になると、教育訓練支援給付金が一切支給されなくなります。
なお当然、講座をやめた時や、成績不良などで専門実践教育訓練を修了する見込みがなくなった時も、教育訓練支援給付金の支給が取り消されます。
各種の教育訓練給付制度は一度利用すると、次回利用するには雇用保険の加入期間(支給要件期間)が再び満たされるまで待たなければなりません。
教育訓練の機会を無駄にしないように、受講に際しては入念に検討することが大切です。
職の流動化が進んでいる今日、手に職を持っている方が安定した就業という面では有利になります。
国からの給付を受けながら資格が取れるということを見逃す手は無く、積極的に活用すべきです。
コメント一覧
コメントする